句集『真っすぐ』

(各項とも、上が新しい順です。たぶん。)

─ 俳句 ─

猫崎のうずくまりたる冬の空   

菜の花やけぶる青空海の音   

日本酒の空瓶捨てつ三月尽

春寒や波打たせたる琵琶の湖   

湖を波打たせたる余寒なり
鎌倉を驚かしたる余寒あり 虚子

安座して頬杖ついて神の留守

春の雨いまにみてろと飯を食う   

なにやらやよきことありそな今年かな

寒月や自転車漕ぐは裏の道

稲干して土もゆったり乾くかな

夏畑牛糞甘く匂いけり

ふる里の川ごしの風夏のそら

高きから一気に枝垂桜かな

母が居て故郷と言えり寝正月

行く夏や岬の果てに旅尽きて

夏の海舌の鈍さに気づきけり   

万緑や風にまくられ銀の山   



水滴が落ちた──
(縦書きのこと。)



─ 短歌 ─

吾足を包む女の手のひらのその冷たきに冬とぞ思う

入道雲を積乱雲と呼ぶ君に胸ときめきし少年の頃



驕る者久しからずや蚊の奴や吸うたら失せろなぜに現る?
(なぜ、血を吸った後、よたよたと本人の目の前を飛ぶんだろうね。これ見よがしに。……ぱちっ!)



─ 川柳 ─

いい墓だ。だけど真冬は寒かろな

天高く貴し天然秋田杉

この道は奥の細道行き止まり

花の名を教えてもらう好い名だな

樹の名前教えてもらってスッキリだ

マンションに漂泊歌人暮らしおり

家計簿に文才なしと掻膾

凡人は屁の音さえも凡と鳴り

酔っぱらって受け身を取っていいきもち

モルモン教ホルモン焼と読み違え

好きになってからやったんじゃ遅すぎる

天才とバカの間に神は居て

なにもなきデスクに私冬が来る

ローンあり故郷ありても帰られず

辞めてどう暮らすそれから冬隣

税金とゆすり裏技おもて技

目標を立てて今年もほぼ終わり




─ その他の文章作品 ─

YAO-文


小説『フラットランド』





(1) 俳句について
 俳句は、季語と切れ字を入れて五・七・五で作る、程度のことしか知りません。すみません。
 誰もが分かる言葉遣いで、自分に分からせる。そのような姿勢で作句するようにしています。

(2) 真っすぐについて

“真っすぐ”は美しい。

 このブログでは“真っすぐ”について、

「真っすぐに届けたい」という思いのもとに行動し、その結果届いたならば、たとえその途中に紆余曲折があろうとも、それは真っすぐであった。

 としています。
 ゴールできなかった“真っすぐ”は、真っすぐではない……としています。
 ゆえ、もし……作品を通じて私の感動が貴方に伝わったのならば、すなわち、それは美しいことであり、素晴らしいことです。

 その領域を目指して、私もまた、なるかならぬか、途中の身なのです。


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